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2014年3月 9日 (日)

ソチオリンピック 浅田真央選手 その2

昨日のショートの演技でメダルは絶望的な点差になってしまい、残されているのは、真央ちゃん自身がずっと繰り返し言って来た「自分自身が目指す完璧な演技」「バンクーバー以降、スケート技術を一から見直し来た成果を出しきる集大成の演技」しかない状態。

ある意味、目標は一つしかない、日本国民からのメダルの期待もかなぐり捨てるしかない。
いやそれどころか、日本中が今までどれだけ彼女に過大な重圧や期待をかけて、プレッシャーを与え続けたかに気付き「今日は彼女に目指す最高の演技をしてくれて、最後に最高の笑顔を見せてくれれば。。。」と、多くの日本の人々、いや多くの世界中の人々が祈り願ったと思う。
真央選手とメダルを争うはずだったライバル選手がいる国の多くの人々も「こんな浅田真央の姿は見たくない。フリーでは納得の行く演技をして欲しい」と、願ったとのではないか?

期待と言うのはある意味一種のエゴだ。
自分達の期待(金メダルを取って欲しい、ライバルの○○選手を負かして欲しい)エゴを対象(選手)に投影し、その期待が叶った時、対象の成し遂げた成果でカタルシスを得る。

浅田真央選手は昨日のショートの演技で、その期待を背負う事から解放されたのだ。
しかし、何という残酷で暴力的なリセット方法だろう。

6分間練習で出て来た時から昨日とは顔つきも違い、身体に纏っているエネルギーも違い、身体のキレも違う。
覚悟を決めた顔つきで集中している、直前練習でトリプルアクセルも決めたし、これ良い兆しと思っていたが、本番の滑り出しのトリプルアクセルを決めた時から、もう波にグイグイ乗って行き、次はトリプルフリップートリプルループのコンビネーション、今シーズン初めて決まった!






次はトリプルルッツ、決まった!でもエッジはインサイド踏切か?、スローパート、表情も良いし、滑りもキレイ、次はダブルアクセルートリプルトゥループ、回転は大丈夫?、次のトリプルサルコウ飛んで!決まったぁ〜!、次はバンクーバーで失敗したフリップーループーループの3ー2ー2のコンビネーション、失敗の画像を押さえ込んで飛ぶのよ、やった〜!、次のループも決まった!カッコよすぎる。

多くの人が感動で途中から泣いてしまったというが、私は最後のジャンプが決まるまでは一瞬も気が抜けず、手に汗を握って全力で見守っていたので、感動して泣くどころではなかった。
怒涛のステップは身体もキレキレ、力強い緩急の付いた滑り、音を一つ一つ捉えて動きとビシッとあっていて、素晴らし過ぎる。
そして、コレオシークエンス、ジャッジに足蹴りを入れるかのようなファンスパイラル、スピードにのりステップ、美しいスパイラル、力強いポーズでフィニッシュ。





自身の目指す、完璧な演技を終え、子供のように顔をくしゃくしゃにして泣く姿、泣き笑いをする真央ちゃんの姿を見て、やっと私もホッとして涙ぐむ事が出来た、



フリーのラフマニノフ、ピアノ協奏曲第2番は私の大好きな曲で、今まで、色々な選手がこの曲で名プログラムを滑ってくれたけれど、この日の真央ちゃんの演技は、私のフィギュア観戦史上最高のラフマニノフでした。

この時は、ただただ真央ちゃんが目指す最高の演技が出来た事が嬉しくて「点数なんててもうどうだって良いよ、良かったね、真央ちゃん!」と、思ったけれど、実際点数が出てみたら、やっぱりどうでも良くなかった。
自己ベストは大幅に更新したものの、女子シングルフィギュア史上初の6種類の3回転を8回、一つのプログラムで達成したと言うのに、これが女子シングルの世界最高得点にならないなんて、ジャッジングシステムも、ジャッジもどうかしていると思う。

トリプルアクセルはおそらく認められるだろう、でもセカンドで飛んだトリプルのうちどちらかはアンダーローテーション取られると思ったら、2つとも取られていた。
ルッツはインサイドの踏切と判断されエラーマーク。でも、これは素人目に見ても分かったので仕方が無いにしても。
カート・ブラウニングはセカンドトリプルループを解説で「スローを見るまでも無くクリーン」と言い切ったのになぁ。

演技構成点も、あの音はめバッチリ、曲想をよく捉えたスピードに乗った演技で、オール8点代とかあり得ない、9点代に値する演技でしょう?

フィギュアの採点や順位を信用しなくなってもう長いが、分かっていても、やれやれと腹だしい気分にはなってしまう。

しかし、冷静に考えてみれば、第2グループで150点を超えるような点数を出してしまうと、その後の最終グループの選手に出す点数はもっと高騰しただろう。
結局、新採点方式になっても、絶対評価などは机上の論理で、どのグループで滑るか、選手のあらかじめの格付けでPCS(演技構成点)や、GOE(出来栄え点)などはある程度決まっているのだ。
そうなってしまうと、もっと採点の整合性も意味も分からなくなり、その後に起きた金メダルのソトニコワ選手と銀メダルのキムヨナ選手をめぐる採点に関する喧騒などは、もっと酷くなっていただろうと思う。

真央選手がメダル争いに絡んでいた場合、あの喧騒に巻き込まれていたかと思うと、結果的にそうならなくて良かったのかもしれない。
きっと、後味が悪く私達の感動も半減
してしまっただろう。

もし真央選手がショートで失敗がなく、フリーで最終グループに残り、あの喧騒と地鳴りのような歓声の中で、メダルを争うプレッシャーの中で演技していたとしたら、あんなに純粋に一途に自分の最高の演技をする事だけに集中出来ただろうか?、我々は(日本人だけでなく世界中の人々)その演技を見て、あれほど純粋に感動出来ただろうか?

採点は所詮は人がつけるもの。
そこには様々な思惑、利権、派閥争いが背景に蠢き、フィギュア試合の場合は興業の側面もあり、放映権の金額も莫大で億単位の金が動く。
オリンピックともなれば、国家の威信、国家の代理戦争と言う側面も入って来る。

そんな人間界の欲望や不条理さを超えた次元で、真央選手は、あの人類の限界を超えたかのような、魂を揺さぶる気迫の演技、世界中の人が彼女と一緒に涙し、感動するほどの演技を私達に与えてくれた。
このような瞬間を見たいと言う願いが、私達がフィギュアと言う競技を見続ける答えなのかもしれない。

ソチオリンピックのフィギュア女子シングルは、ある意味あぶり出しの大会だったのかもしれない。
メダルをめぐる狂想曲、不可解な採点、それらをひらりと交わして別次元で、魂を揺さぶる圧倒的な演技と、圧倒的な感動を全世界に示してくれた浅田真央選手。

金メダルや採点にどれほど意味があるのだろう?
人間界では今回、真央選手は6位だったけれど、フィギュアの神がいるとしたら、この日、神の恩寵を最も受け、祝福されたのは真央選手だろう。
天上界ではきっと金メダル。
真央選手がソチの舞台で放った光はそれ程、強力だったと思う。



真央ちゃんのフリーのラフマニノフの青い衣装は、幸せの青い小鳩グルボーチカをイメージしてタラソワが衣装をデザインしたそうです。

あの衣装をまとった真央ちゃんは、青い鳩と言うよりは、青い羽根の天使、青い炎を燃やす戦士に見えました。


長い間、日本のエースとして日本を引っ張り、私達に夢と希望、感動を与えてくれた浅田真央選手と髙橋大輔選手。

様々な大会で同じような順位を取ることが多かった二人ですが(ダブル優勝も多かった!)、ソチでも同じ6位でした。
そして二人とも、メダルや順位、採点を超えたところで光を放ち、魂を揺さぶる大きな感動を与えてくれた。

大ちゃんは澄み切った穏やかさと深い愛、感謝をスケートを通して見せてくれる事によって、真央ちゃんは青く燃え盛る炎のような気迫、純粋さ、自分を信じる事の強さと大切さを通じて。

二人ともオーラが澄み切っていて、本当に美しいshine
日本中から愛されるのが分かる気がしますheart02



真央ちゃんはまだ世界選手権が今シーズン残っているけれど、本当にお疲れ様でした。

世界選手権でも納得の行く演技が出来ますように!shine







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